佐藤航陽氏のおすすめ本、影響を受けた書籍を12冊紹介

著名な起業家やビジネスインフルエンサーのおすすめビジネス本をまとめているビズシェルフ。
今回は起業家、実業家として活躍する佐藤航陽氏がインタビューや自身のメディアで推薦していた本を12冊ご紹介します。気になる一冊を見つけるのにぜひお役立てください!
ビジネス・経済
具体と抽象 世界が変わって見える知性のしくみ
物事を深く考える力を養うための「思考の構造」をわかりやすく解き明かした一冊です。
著者・細谷功氏は、私たちが日常的に使っている「具体」と「抽象」という概念が、情報の理解・整理・応用にどれほど重要かを丁寧に解説。
たとえば「犬という具体」を通じて「動物という抽象」に昇華させるように、階層を行き来する知性こそが思考の本質であり、ビジネスや教育、創造的発想の場でも力を発揮すると説きます。
抽象的すぎず、身近な例を交えながら構成されているため、論理的に考える力を伸ばしたい人に最適です。
アイデア発想力やコミュニケーション力を高めたい方におすすめ。
テクニウム テクノロジーはどこへ向かうのか?
「WIRED」創刊編集長ケヴィン・ケリーが、テクノロジーを“人類が生み出したもう一つの生命体系”として捉え、その進化の本質と未来を探る壮大な思想書です。
ケリーは、道具や機械を単なる人間の延長ではなく、意志と方向性を持った「テクニウム」として定義し、テクノロジーが自律的に発展し続ける構造を自然進化と対比しながら論じます。
人類とテクノロジーの共生関係を前向きに肯定し、倫理・文化・創造性にまで思索を広げるその視点は、AI時代の思考に大きな示唆を与えてくれます。
技術と人間の未来を哲学的に考えたい方におすすめの一冊です。
エンジェル投資家 リスクを大胆に取り巨額のリターンを得る人は何を見抜くのか
起業家としても知られるジェイソン・カラカニスが、自らの経験をもとにスタートアップ投資のリアルを語った実践的ガイドです。
ベンチャーキャピタルに頼らず個人投資家として成功するための戦略、優れた起業家の見極め方、失敗を避ける判断基準などが具体的に紹介されています。
単なる投資指南書ではなく、未来をつくる人々を支援する「エンジェル投資」という生き方を提示する内容です。
スタートアップや投資に興味のある方におすすめの一冊です。
キャズム 新商品をブレイクさせる「超」マーケティング理論
ハイテク市場のマーケティング理論を確立したジェフリー・ムーアによる名著で、新しい技術や製品が市場に普及する際に直面する「キャズム(深い溝)」を乗り越える方法を解説しています。
イノベーターからアーリーマジョリティへと顧客層を拡大するために必要な戦略を、実例とともに体系的に提示。
革新的な商品を持ちながら市場浸透に苦戦する企業に重要な示唆を与えます。
新規事業やプロダクト普及の鍵を学びたい方におすすめの一冊です。
世界を変えた17の方程式
数学者イアン・スチュアートが、人類の歴史を動かした方程式の数々を平易に解説した一冊です。
ピタゴラスの定理、ニュートンの運動方程式、マクスウェルの電磁方程式など、数学が科学・工学・経済・社会をどのように発展させてきたかを、物語性豊かに描きます。
抽象的な数式を現実の発見と結びつけ、数学の美しさと実用性を両立して伝える内容です。
数学の力で世界を見直したい方におすすめの一冊です。
文学・評論
シンギュラリティは近い 人類が生命を超越するとき
未来学者レイ・カーツワイルが、人間の知能を凌駕するAIと生物的存在が融合する“技術的特異点”が2045年ごろ到来すると予測します。
指数関数的に加速するコンピュータ性能、ナノテクノロジー、バイオテクノロジーが相乗効果を生み、新たな健康寿命の延伸や知覚拡張が可能になる一方、社会構造や倫理観に大きな変革を迫ると説きます。
テクノロジーの進歩がもたらす恩恵とリスクを俯瞰し、企業戦略や組織運営への示唆を手早く掴みたい方に最適なエッセンス版です。
読書という荒野 実践しなければ読書じゃない。
幻冬舎社長・見城徹氏が、自らの人生と仕事を支えてきた「読書」について語った熱量あふれる読書論です。
1000冊以上の愛読書を土台に、言葉へのこだわり、著者との対話、編集者としての姿勢などを通して、「読書とは自分をむき出しにして人生と向き合う行為である」と説きます。
ビジネス書、文学、詩集など幅広いジャンルを通じて、自らを鍛え上げた“読書という修羅場”の記録は、単なるブックガイドにとどまらず、生き方そのものに踏み込んでいます。
ピーター・ティール 世界を手にした「反逆の起業家」の野望
シリコンバレーの異端児として知られる投資家ピーター・ティールの思想と行動を描いた評伝です。
PayPal共同創業者として成功を収めた後、Facebook初期投資やAI・宇宙開発など未来志向の分野に挑む姿を通して、「常識を疑い、逆張りする」独自の哲学を浮き彫りにします。
自由主義と国家、技術と人間の関係をめぐる彼のビジョンは、単なる成功物語にとどまらず、現代社会への鋭い問題提起でもあります。
既存の枠を超えて新しい価値を創造したい方におすすめの一冊です。
人文・思想
知ってるつもり 無知の科学
スティーブン・スローマンとフィリップ・ファーンバックが、人間の「理解しているつもり」という錯覚を科学的に解明した一冊です。
私たちは多くの知識を持っていると思い込んでいますが、実際には社会全体で知識を共有し合って生きているにすぎないと指摘します。
トイレの構造や政治的意見の根拠といった身近な例を通じて、個人の知の限界と「共同知性」の重要性を示しています。
思い込みを手放し、正しく考える力を養いたい方におすすめの一冊です。
佐藤航陽
佐藤航陽は日本の実業家。大学在学中に決済プラットフォーム企業メタップスを創業し、上場を経験。近年は人工衛星データから仮想空間を生成するSpaceDataを立ち上げ、宇宙開発やデジタルツイン事業を推進。社会変革と経済モデルの革新をテーマに活動し、米経済誌で「30歳未満のアジアを代表する30人」に選出された実績も持つ。