家入一真氏のおすすめ本、影響を受けた書籍を16冊紹介【CAMPFIRE】

著名な起業家やビジネスインフルエンサーのおすすめビジネス本をまとめているビズシェルフ。
今回は起業家、実業家として活躍する家入一真氏がインタビューや自身のメディアで推薦していた本を16冊ご紹介します。気になる一冊を見つけるのにぜひお役立てください!
社会・政治
リバタリアニズム アメリカを揺るがす自由至上主義
政治学者フランク・ミーゲスが、個人の自由を最大限に尊重し、国家の介入を最小限に抑えるリバタリアン思想の起源と発展を、アメリカにおける運動や政策を通じて解説した一冊です。
限定政府、市場の自由、自己責任といった価値観が現代のアメリカ社会をどのように形成しているかを、歴史的背景とともに整理しています。
自由と責任のバランスを問い直したい方におすすめの一冊です。
人文・思想
チョンキンマンションのボスは知っている アングラ経済の人類学
人類学者ゴードン・マシューズが、香港の雑居ビル「チョンキンマンション」を舞台に、移民や難民、行商人たちが織りなす非公式経済の実態を描いた一冊です。
正規の制度に頼れない人々が、信頼・交渉・即興性を武器に商売を成り立たせる姿を、長期のフィールドワークを通して細やかに記録しています。
国境を越える人と物の流れがつくる別世界の論理が鮮やかに浮かび上がる内容です。
複雑な現実を多角的に理解したい方におすすめの一冊です。
反共感論
心理学者ポール・ブルームが、「共感は必ずしも善ではない」という逆説的なテーマを掘り下げた一冊です。
感情的な共感はしばしば偏りや非合理な判断を生み、社会的不公正を助長することもあると指摘します。
そのうえで、理性や客観性に基づく「思いやり(コンパッション)」こそが、より公平で持続的な善を実現すると説きます。
感情と倫理の関係を見直し、より良い意思決定を考えたい方におすすめの一冊です。
野の医者は笑う 心の治療とは何か?
精神科医・東畑開人が、世界各地の「野の医者」と呼ばれる治療者たちを訪ね、心の治療が何によって成り立つのかを探ったノンフィクションです。
沖縄のユタ、ケニアの呪医、ネパールの僧侶など、多様な文化に根ざした治療の現場を丁寧に描き、人が癒される仕組みの普遍性と多様性を浮き彫りにします。
科学と信仰、心理と社会が交差する“治療の本質”を問いかける内容です。
心のケアを広い視点で捉えたい方におすすめの一冊です。
文学・評論
チェンジメーカー 社会起業家が世の中を変える
アショカ財団創設者ビル・ドレイトンが、社会起業家の役割と社会変革のしくみを詳しく解説した一冊です。
社会問題の根源を見抜き、仕組みそのものを変えることで長期的なインパクトを生み出す人々の思考と行動を、豊富な事例とともに紹介します。
個人が主体となって変化を起こせる時代におけるリーダー像を、多面的に示す内容です。
社会をより良くする力を学びたい方におすすめの一冊です。
私とは何か 『個人』から『分人』へ
哲学者平野啓一郎が提唱する「分人」という概念をもとに、現代人の自己理解を解き直す一冊です。
人は状況や相手によって複数の人格=分人を使い分けており、それらの総体が「私」であるという視点を提示します。
固定的で一枚岩な“個人”像から離れ、関係性の中で揺れ動く自分を肯定的に捉える考え方が中心です。
生きづらさを抱える人が、自分らしさの幅を広げる手がかりにもなる内容です。
自己理解をより柔軟に深めたい方におすすめの一冊です
コミュニティ難民のススメ 表現と仕事のハザマにあること
ライター・編集者の都築響一が、既存のコミュニティに居場所を見いだしにくい人々の生き方を、多様な取材と自身の経験から描いた一冊です。
会社や地域といった従来の枠組みに縛られず、興味や表現を軸に小さくつながる姿を紹介し、固定的な「所属」にとらわれない生き方の可能性を示します。
肩書きや組織に頼らず、自分の表現を中心に生きたい方におすすめの一冊です。
「空気」の研究
社会学者・山本七平が、日本社会を動かす見えない支配原理としての「空気」を分析した名著です。
合理性や事実よりも、その場に満ちる雰囲気が判断を左右し、時に組織や国家をも誤らせる過程を、歴史的事例と鋭い洞察で解き明かします。
個人の意志や論理が空気に服従してしまう構造を示し、その危険性と向き合う視点を提示する内容です。
集団心理の本質を深く理解したい方におすすめの一冊です。
なぜあなたは『愛してくれない人』を好きになるのか
心理療法家カウンセラーのトレイシー・カボットが、人が「報われない恋」を繰り返してしまう背景を、心理学の視点から丁寧に解き明かした一冊です。
相手の態度に依存してしまう仕組み、幼少期の体験が呼び起こす無意識のパターン、自尊心との関係などを整理し、悪循環から抜け出すための具体的なステップを示します。
恋愛で悩みがちな心のクセを理解し、健全な関係を築きたい方におすすめの一冊です。
暮らし・健康・子育て
世界最高のエビデンスでやさしく伝える 最新医学で一番正しい アトピーの治し方
皮膚科専門医である著者が、アトピー性皮膚炎に関して膨大な研究データと臨床経験から「正しい知識と治療法」を整理し、分かりやすく解説した一冊です。
本書では、アトピーの誤解されがちな治療法を見極める視点や、ステロイド治療・生活指導・最新薬の活用といった具体的な対策を、専門用語を可能な限り抑えながら丁寧に紹介しています。
症状に悩んでいる方、治療法を探している方、また撮影・編集・執筆など多忙な日々を送る中で肌の調子を気にしている方には、信頼できる知見を得るための一読としておすすめの一冊です。
ビジネス・経済
成功する起業家は「居場所」を選ぶ 最速で事業を育てる環境をデザインする方法
起業家・投資家の伊藤羊一が、事業の成長には才能や努力だけでなく「環境の選択」が決定的に重要だと説く一冊です。
人・情報・文化が集まる場所に身を置くことで、学びや機会が加速し、事業の成功確率が劇的に高まると具体例を交えて解説します。
働く場所やコミュニティのつくり方も実践的に整理されています。
自分と事業の潜在力を最大化したい方におすすめの一冊です。
まぐれ 投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか
シーム・ニコラス・タレブが、投資やビジネスの成果に潜む「運の影響」を鋭く分析した一冊です。
人は成功を自分の能力の結果だと誤認しがちであり、その錯覚が大きなリスクを生むと指摘します。
ランダム性や偶然が意思決定に与える影響を、統計学や行動の偏りを交えて解説し、不確実な世界で賢明に行動するための視点を提示します。
成功の本質をより客観的に理解したい方におすすめの一冊です。
インパクト投資 資産運用で社会貢献
社会的課題の解決と経済的リターンを同時に追求する「インパクト投資」を、背景から実践方法まで体系的に解説した一冊です。
投資先が生む社会的効果をどのように測定し、資産運用の仕組みに組み込むかを具体的に紹介し、国内外の事例を通して、その広がりと可能性を示します。
従来の寄付や単純な利益追求とは異なる、新しい投資の形を理解できる内容です。
社会に資する資産運用を学びたい方におすすめの一冊です。
U理論 過去や偏見にとらわれず、本当に必要な「変化」を生み出す技術
マサチューセッツ工科大学のオットー・シャーマーが、組織や社会に深い変化を起こすための思考プロセスを提示した一冊です。
表面的な問題解決ではなく、思い込みや既存の枠組みから離れ、未来の可能性に耳を澄ませる姿勢を重視します。
観察・共感・内省を経て、新しい行動へとつなげる「U字型プロセス」が具体的に解説され、変革の源となる意識の転換を促す内容です。
持続的な変化を生み出す方法を探求したい方におすすめの一冊です。
家入一真
家入一真は福岡県出身のシリアル・アントレプレナー。高校中退後に個人向けレンタルサーバー『ロリポップ!』を開発し、株式会社ペパボ(現GMOペパボ)を創業。2011年にクラウドファンディングサービスCAMPFIREを立ち上げ、日本の資金調達手法の多様化に貢献。2014年東京知事選出馬やNOW Venture Capital共同創業など幅広く活動する実業家・投資家です。