安宅和人氏のおすすめ本、影響を受けた書籍を18冊紹介【LINEヤフーCSO】

更新日: 2025年12月6日 当記事のリンクには広告が含まれています

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著名な起業家やビジネスインフルエンサーのおすすめビジネス本をまとめているビズシェルフ。

今回は脳科学者、情報学者として活躍する安宅和人氏がインタビューや自身のメディアで推薦していた本を18冊ご紹介します。気になる一冊を見つけるのにぜひお役立てください!

ノンフィクション

不格好経営 チームDeNAの挑戦

ノンフィクション 2013年6月出版

著者:南場 智子

元コンサルタントでありながら起業家に転じ、ディー・エヌ・エー(DeNA)を創り上げた南場 智子が、自らの体験を赤裸々に綴った一冊です。

経営とは美しく整理されたものではなく、失敗も迷いも抱えながら進む「不格好なもの」であり、それゆえにこそ面白く、成長に繋がるという強いメッセージが本書には流れています。

創業期の資金繰り、モバイルシフト、ソーシャルゲームへの挑戦、組織づくりと退任までの変遷が、実体験を通して丁寧に語られています。

起業やチームビルディング、組織論に興味がある方におすすめの一冊です。

この本を紹介している他の有名人
古川健介 (けんすう) 溝口勇児 土屋尚史 戸塚俊介 (moto) 秋元里奈

非クリエイターのためのクリエイティブ課題解決術

ノンフィクション 2022年1月出版

著者:齋藤 太郎

特別な発想力がなくても、誰もが創造的に問題を解決できるようになるための思考プロセスを整理した一冊です。

課題を正しく捉えるための視点、アイデアを広げる具体的なステップ、仮説検証を効率よく進める方法などが、実務に落とし込みやすい形で解説されています。

感性に頼るのではなく、再現性のある手順で創造性を発揮するという姿勢が一貫しており、日々の業務で成果を高める手がかりが得られる内容です。

創造的な解決力を実践的に磨きたい方におすすめの一冊です。

すべての子どもに「話す力」を 1人ひとりの未来をひらく「イイタイコト」の見つけ方

ノンフィクション 2022年5月出版

著者:竹内明日香

子どもが自分の考えを整理し、相手にわかりやすく伝えるための「話す力」をどのように育てるかを実践的にまとめた一冊です。

対話の場づくり、言語化を促す質問、安心して意見を出せる関係づくりなど、学校現場での具体的な取り組みが平易に整理されています。

話す力を支えるのは特別な才能ではなく、日常的な経験の積み重ねであるという視点が一貫して示され、子どもの主体性を育む方法が明確に理解できます。

コミュニケーション教育の基盤を学びたい方におすすめの一冊です。

社会・政治

FACTFULNESS 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

社会・政治 2019年1月出版

著者:ハンス・ロスリング, オーラ・ロスリング, アンナ・ロスリング・ロンランド

「世界はどんどん悪くなっている」という思い込みをデータと事実で正してくれる、21世紀の必読教養書です。

著者ハンス・ロスリングは、長年にわたり世界中の統計データを分析し、貧困・教育・医療など多くの分野で「世界は確実に良くなっている」と指摘します。

人間が本能的に抱きやすい10の“思い込み”を明らかにし、それらを乗り越えることで、より正確に、より冷静に物事を判断できる力=“ファクトフルネス”を身につけることができます。

ニュースやSNSに翻弄されず、事実にもとづいた世界観を持ちたい方に、強くおすすめしたい一冊です。

この本を紹介している他の有名人
真子就有 (マコなり社長) 両学長 (リベ大) 森川亮 有安伸宏 サラタメ 大賀康史 三浦崇宏 土井 英司 加納裕三

実験の民主主義

社会・政治 2023年10月出版

著者:宇野 重規, 若林 恵

社会の複雑な課題に向き合うために、市民が主体となって小さな「実験」を繰り返し、より良い公共をつくり上げていくプロセスを示した一冊です。

行政主導の一方向的な政策ではなく、現場の声を起点に多様な関係者が協働し、試行と改善を重ねながら意思決定を行う手法が丁寧に解説されています。

成功例だけでなく葛藤や失敗も含めて検証する姿勢が示され、民主主義をより実践的に捉える視点が得られる内容です。

参加型社会の未来を考えたい方におすすめの一冊です。

歴史・地理

世界をつくった6つの革命の物語 新・人類進化史

歴史・地理 2024年2月出版

著者:スティーブン・ジョンソン, 大田 直子

人類社会を大きく変えた六つの転換点を取り上げ、その背景や影響を歴史的視点からわかりやすく整理した一冊です。

農耕、国家、科学、産業、民主主義、情報といった革命がどのように誕生し、人々の暮らしや価値観を根本から変えていったのかを、多様な資料と具体例をもとに丁寧に解説します。

長い時間軸で社会の流れを読み解く構成が特徴で、現代世界を理解する基盤が自然に身につく内容です。

歴史の大きな構造を体系的に掴みたい方におすすめの一冊です。

この本を紹介している他の有名人
三浦崇宏

人類の起源

歴史・地理 2022年2月出版

著者:篠田 謙一

最新の古人類学や遺伝学の知見をもとに、人類がどのように誕生し、多様な種と交わりながら進化してきたのかを総合的に解説した一冊です。

アフリカでの出現から各地への拡散、ネアンデルタール人との交雑、環境への適応といった過程が、化石やゲノム研究の成果を踏まえて平易に整理されています。

複雑な進化の歴史が科学的証拠とともに立体的に描かれ、人類という存在を長い時間軸で捉え直す視点が得られる内容です。

人類のルーツを科学的に理解したい方におすすめの一冊です。

科学・テクノロジー

温かいテクノロジー みらいみらいのはなし

科学・テクノロジー 2023年5月出版

著者:林要(GROOVE X 創業者・CEO), 根津孝太

デジタル技術が人の心や社会にどのように寄り添えるかを探る一冊です。

効率や自動化を追求する“冷たい”技術観とは異なり、人の感情や関係性を大切にする設計思想を中心に据え、テクノロジーが弱さや不安を支える存在になり得る可能性が具体的な事例とともに示されています。

高齢者支援や教育、コミュニティづくりなど、多様な領域で生まれる実践が平易に整理され、人間中心の未来像を考える手がかりとなる内容です。

技術と人の温かな関係を見直したい方におすすめの一冊です。

文学・評論

遅いインターネット

文学・評論 2020年2月出版

著者:宇野 常寛

評論家・宇野常寛が、情報が過剰に加速する現代社会において「ゆっくり考えること」の重要性を訴える一冊です。

SNSによる即時的な反応や分断が進む中で、あえて立ち止まり、深く考え、他者と対話するための「遅さ」の価値を提示します。

テクノロジーと人間、個人と社会の関係を見直し、情報の海で思考を取り戻すための思想的ガイドです。

速さに疲れ、より豊かに生きるヒントを得たい方におすすめの一冊です。

この本を紹介している他の有名人
佐渡島庸平 (マンガ編集者)

砂漠と異人たち

文学・評論 2022年10月出版

著者:宇野 常寛

アラブ世界をフィールドに取材してきたノンフィクション作家・高野秀行が、砂漠に生きる多様な人々との出会いを通して文化や価値観の奥深さを描いた一冊です。

過酷な自然環境の中で育まれる独自の生活様式や、外部からは理解しにくい慣習が、丁寧な観察と柔らかな筆致で描かれます。

先入観を超えた交流の積み重ねが異文化理解の鍵であることが静かに示され、世界の見え方が広がる内容です。

知らない文化と向き合う楽しさを味わいたい方におすすめの一冊です。

テクノロジーが予測する未来 web3、メタバース、NFTで世界はこうなる

文学・評論 2022年6月出版

著者:伊藤穰一

最新技術の進展が社会・経済・個人の暮らしにどのような変化をもたらすのかを、多角的な視点から整理した一冊です。

AI、ロボティクス、バイオテクノロジー、エネルギーなどの分野で起きている潮流をわかりやすく解説し、技術そのものよりも、それがもたらす構造変化に重点を置いて未来像を描き出します。

変化を恐れるのではなく、仕組みを理解し準備する重要性が強調され、個人と社会が向き合うべきポイントが明確に示されています。

これからの世界の行方を整理して掴みたい方におすすめの一冊です。

探究する精神 職業としての基礎科学

文学・評論 2021年3月出版

著者:大栗 博司

研究者としての姿勢を支える「問いを立て続ける力」に焦点を当て、知的探究がどのように深まり、形となっていくのかを丁寧に描いた一冊です。

観察、仮説、検証という基礎的なプロセスだけでなく、失敗や寄り道を含めた思考の揺らぎが新しい発見を生むことを示し、探究が日常の中にも宿る営みであると静かに語ります。

学問に限らず、仕事や人生の課題にも応用できる視点が随所に盛り込まれています。

自分の問いを深め、思考の幅を広げたい方におすすめの一冊です。

ひとりあそびの教科書 14歳の世渡り術

文学・評論 2023年4月出版

著者:宇野 常寛

ひとりで過ごす時間を創造的で豊かなものに変える方法を紹介した一冊です。

自宅でできる小さな工夫から、外に出て新しい刺激を得る行動まで、多様な“ひとり遊び”のアイデアが平易に整理されています。

誰かと過ごす時間に依存せず、自分の興味や感覚に素直に向き合うことで、心の回復や自己理解が深まるという視点も丁寧に示されています。

ひとり時間をもっと楽しみ、日常に新しい彩りを加えたい方におすすめの一冊です。

計算する生命

文学・評論 2023年11月出版

著者:森田 真生

生物が複雑な環境の中で生き延びるために、細胞や分子レベルで“計算”のような情報処理を行っているという視点から生命の仕組みを解き明かす一冊です。

遺伝子の発現調節、細胞同士のコミュニケーション、行動を導くシステムなどが、数理モデルや計算科学の考え方を用いて平易に整理されています。

生命を機械的に単純化するのではなく、その背後にある秩序と創発の原理を理解することで、生物の複雑さを新たな角度から捉え直せる内容です。

生命の本質を科学的に深く知りたい方におすすめの一冊です。

ビジネス・経済

転職2.0 日本人のキャリアの新・ルール

ビジネス・経済 2021年4月出版

著者:村上 臣

キャリアデザインの最新事情に対応した転職戦略を解説した一冊です。

本書では、従来の「求人に応募する」型の転職から一歩進み、自分のスキルや価値を整理し、市場での評価を理解した上で戦略的にキャリアを選択する方法を紹介しています。

また、情報収集、ネットワーキング、面接対策、条件交渉など、実践的なステップも具体的に解説されています。

キャリアを主体的に設計し、次の職場で最大限の成果を目指したい方におすすめの一冊です。

この本を紹介している他の有名人
戸塚俊介 (moto)

DXの思考法 日本経済復活への最強戦略

ビジネス・経済 2021年4月出版

著者:西山 圭太, 解説・冨山和彦

デジタル技術を導入すること自体ではなく、事業や組織の目的に沿って“何を変えるべきか”を見極める思考プロセスを解説した一冊です。

既存業務の効率化にとどまらず、価値提供の再設計、組織文化の転換、顧客体験の再構築など、DXの本質を多面的に整理しています。

技術を手段として適切に位置づけ、課題の特定から実行まで一貫した視点で捉える重要性が強調され、事業変革の基盤となる考え方が体系的に学べます。

DXを根本から理解し、組織に活かしたい方におすすめの一冊です。

この本を紹介している他の有名人
藤井保文

ブラジャーで天下をとった男  ワコール創業者 塚本幸一

ビジネス・経済 2023年6月出版

著者:北 康利

ワコール創業者・塚本幸一の生涯と、戦後の混乱期から女性下着市場を切り開いた挑戦の軌跡を描いた一冊です。

市場が未成熟だった時代に、人体研究やデザイン開発に徹底的に向き合い、商品づくりを科学的なプロセスへと進化させた姿勢が詳しく紹介されます。

高度成長期の競争や海外展開の裏側、社員育成に込めた信念も平易に整理され、情熱と実行力が企業を大きく育てる過程が立体的に理解できます。

創業者の志とものづくりの精神を学びたい方におすすめの一冊です。

アート・建築・デザイン

メタアーキテクト 次世代のための建築

アート・建築・デザイン 2022年3月出版

著者:秋吉浩気

建築を単なる構造物ではなく、人と社会、環境の関係を再編成する“思考の枠組み”として捉え直した一冊です。

建築家が扱うべき領域を空間からデザインプロセス全体へと拡張し、複雑な課題に向き合うための視点や手法を体系的に示しています。

構造、技術、コミュニティ、文化といった多層的な要因を組み合わせながら、未来の都市や生活のあり方を構想していく姿勢が中心に据えられています。

建築を超えた思考デザインを学びたい方におすすめの一冊です。

安宅和人氏のプロフィール写真
脳科学者、情報学者

安宅和人

日本の情報学者/脳科学者。東京大学大学院で修士を終えた後、米イェール大学で脳神経科学のPh.D.を取得(2001年)。その後コンサルティング会社を経て、2008年にヤフー(現LINEヤフー)入社。2012年からCSO(Chief Strategy Officer)を務め、以降データや研究開発部門も統括。さらに2016年から慶應義塾大学 環境情報学部教授として教育・研究に携わるほか、残すに値する未来 代表として「風の谷を創る」運動を主導。情報/AI/社会/環境を横断する視座から「データ × テクノロジー × 社会設計」を駆使し、持続可能で多様な「疎空間」による未来デザインを提唱する。

安宅和人 氏のおすすめ本・参照元

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